長谷川ほか(温水魚研究部)

 1973~1975年度の調査に引続き1976年度より4年間の調査をとりまとめた。方法は従来と同様で貝類は葛西沖干潟で枠取を毎年実施したが、沖合部は1977年のみケタ網による調査を、羽田州は枠取による調査を1979年のみ実施した。
 貝類の4年間出現種類は6~8種で、優占的出現種はホトトギスガイ・アサリ・シオフキの3種で全体の90%を占める。アサリは三枚州で年々減少傾向にある。
 魚類は投網・小型地曳網等で採集を行った。投網では19種が採集され、スズキ・コノシロ・ボラで約90%を占めた。地曳網では31種、トウゴロウイワシ・マハゼで42%を占めた。
 マハゼの生息状況を江戸111・中川水系と高州で調査し、各月の分布・移動の状況がほぼ判明した。1973年以降の高州のマハゼ稚魚の単位面積当り漁獲尾数をみると1976年をピークに減少傾向がみられ1979年は最低であった。
 環境調査として次の項目を実施した。水質(各年8月下旬・20測点・上下2層、潮流・透明度・水温・PH・DO・COD、NH4-N、NO2-N、PO4-P、Cl)、底質(35測点)プランクトン(20測点、植物・動物プランクトン)、底生生物(20測点)

研究要報150(1981.3)

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