塩屋*・山峯*・西村*・斎藤*・仲村*・倉田*・**・坪川*・石川**
〔メダイ資源調査*〕
 伊豆諸島近海のメダイ資源の管理に資するため、漁況・年令・成長の調査および未成魚の標識放流を実施した。
 漁獲量の傾向は1963年を頂点として下降気味であったが、1968年には小メダイの漁獲増という特異現象により上昇傾向がみえる。大島と八丈島の管内漁獲量の問には負の関係、波浮港の水揚量と伊豆諸島総漁獲高は正の相関、銘柄別取引量では、t年の〔小〕とt+1年の〔中〕の問に正の相関がみられる。
 鱗により年令査定し、休止帯は年2回(5・11月)形成が推定され、尾叉長(L)と鱗径(R)の関係はL=88.7R+111.3、成長式はLt=921〔1-e-0.21(t+0.998)〕で示されている。
 食性は冑内容物から大型プランクトン・深海性小魚・エビ類・イカ類等とみられた。
 大島から白色ビニールテープ標識を付し、746尾の放流を行い、3尾が再捕された。


〔キンメダイ資源調査**〕
 キンメダイ科の漁獲調査と漁場環境(イナンバNE礁、三七山礁)調査を実施した。三七山礁の釣獲結果、主群は2.5年魚であった。また礁の形態を明らかにした。

研究要報72(1969.3)

72.pdf [2862KB pdfファイル]