斎藤・井上・山川・河西・池谷・西村

 畜産廃棄物の養魚飼料化をねらいとして1976年より試験してきたが、1978~1980年はニジマス0年魚を用いてフェザーミール・血粉についての検討を行った。
 飼育試験I(1979年):上記2素材により魚粉置換割合を検討したが、魚粉を含まない飼料でも、異常へい死・内蔵所見・血液性状に異常はなかった。付加した必須アミノ酸ではリジン含量が増えるほど日間成長率(y)がよくなる傾向がみられ、ロイシン(R)・イソロイシン(I)・トリプトファン(T)の関係で次の関係式が得られた。(R/I)-1.87……………x1
T量………x2    y=-0.5044x1+1.1504x+1.437
 飼育試験Ⅱ(1980年):フェザーミールのみを素材として、トリプトファン(T)とヒスチジ
ン(H)の適正添加量を検討した。Tでは含量0.47%以上、Hでは添加量0.8%以下でよい。56日飼育で内蔵所見・血液性状に異常なく、北洋白身魚粉に近い飼料効率を示した。
 飼育試験Ⅲ(1978):上記2素材を用い、魚粉を全く含まない飼料でも試験Iと同様に異常はなかつた。リジンの添加による曰間成長率も試験Iとほぼ同様であるが、各アミノ酸間のバランスについて更に検討が必要とされた。

研究要報147(1980.8)

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