古井戸・古瀬・梶沼・長谷川・松原

 1959年7月~1960年3月にかけて、多摩川河口域、荒川・中川河口域、江戸川河口域、大井ふ頭周辺の潮流・水質各項目の調査を実施した。
 多摩川水は下げ潮時の初めは一部が羽田州の上を通過し灯台方向に拡散し、干潟が露出するに従って主流と合体する。主流は川崎側を真直ぐ河口を出たところでSE~S方向に拡散していく。
 海老取川水は上げ潮時に多摩川に逆流する。この水はかなり汚濁されており多摩川の汚染源の一つである。荒川・中川・江戸川水はノリ場に入ると概してS~SW方向に向かい拡散していき、SSWの流れが強く西回りの湾流の影響を強く受けているようである。東京都内湾水は下げ潮時南に流れ、神奈川県沿いに南下するものと考えられる。

研究要報23(1960.3)

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