メダイは1967年度より調査を開始し、本年度は資源補給機構を中心に、アオダイは初年度として年令形質の解明を主として調査した。
 流れ藻に付随するメダイ幼魚4~5月に採集されたのみであった。稚魚の飼育は21℃以下で飼育可能と判明した。標識方法として釣針を用いたが材質に検討の余地を残した。
 伊豆諸島海域のアオダイの漁獲される水域は大部分が黒瀬~青ヶ島の南部水域である。
 アオダイの年令形質としては脊椎骨が最も優れていた。鱗の年令形質としての価値は、とくに高令魚では脊椎骨に比し低かった。耳石・主鯛蓋骨は年令形質としては価値がないと判断した。
 尾叉長と体重 W=0.0340L2.8547

 鱗長と尾叉長 V=0.14L+1.61±0.57
 脊椎骨椎体半径と尾叉長 椎体前半Vf=0.210L-1.539±0.100
             椎体後半VI=0.213L-1.159±0.316
 耳石長と尾叉長     左耳石Vol=0.17L+3.92±0.44
             右耳石Vor=0.17L+3.99±0.42

 都中央卸売市場におけるアオダイの取扱高は9~11月にピークがあり、東京・静岡・長崎.鹿児島で扱高の90%以上を占めている。

研究要報95(1972.3)

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