今井ほか(大島分場)

 沖合定線観測は4月・7月・2月の3回実施し、欠測点はなかった。沿岸定線は毎月1回実施し、延16点の欠測が生じた。
 海洋の状況は黒潮が非常に不安定な状態で経過した。1975年8月以降持続したA型流路が1980年8月に変り、2月後半までめまぐるしく変化した。その間のパターンはC型→D→N→B→C→D型となった。これに伴い伊豆諸島海域の海況も大きく変化した。
 主要魚種の漁況をみるとマサバは1974年以来の平均漁獲量108,399トンを上回る130,915トンの水揚げがあった。ハマトビウオは鳥島を除く各漁場が冷水塊の影響を受け不漁で続いたが、4
月中~下旬に八丈島以南で集中的好漁があり、総漁獲量233万尾をとった。クサヤモロは八丈島で859トンと大豊漁で、三宅島でも79トンと好漁がみられた。

研究要報158(1982.3)

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