伊藤・高松・三木

 昭和35年度(1960年)のノリの作柄は、初期(12月)は好況であったが、1月以降病害が発生し、品質もいちじるしく下降して平年作を下回る状況となった。
 作柄と環境条件をみると、気象条件では漁期間風力が例年より少なく、密植と共に水の交換を悪化させ悪影響を及ぼしたと考えられる。水質(COD)の分布と地域別の作柄図とはよく一致し、水質の悪化が作柄に強く影響している。とくにCOD5ppm以上の漁場が悪く、品質の悪かったことも水の汚染と関係が深いと考えられた。

研究要報33(1962.3)

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