大島分場 塩屋ほか

 銭州礁:海底地形は魚探機により等深線図を作成した。海況調査は1972年8月通常の観測項目を実施した。下層水温は18~25℃と大差がみられ、深層部から低温水の上昇が認められた。マル特Bネットの採集物では礁の中心部に分布が多かった。生物相は潜水・ドレッヂ等で調査した。藻類はネーブルス礁付近では貧相であった。魚類は目視で35種を確認し、甲殻類はフジツポを含め13種、貝類は47種が採集された。
 恩馳群礁:水面に突出する岩礁は北東~南西に約1,000m、巾200mに及ぶ。航空写真と実測により群礁分布と水深図を作成した。20m以浅の海底は70~80%が岩礁帯である。20~50mでは全域岩礁で北側はヒラクサ生育場となっている。海況・卵椎仔の調査も行った(1974年8月)。生物相の調査はタイドプール・潜水・ドレッヂ・サンゴ網等各種で実施したが、採集物中魚類は55種、藻類は44種であった。
 大野原島(三本岳):1975年8~9月前記と同様の方法で群礁の分布・形状や海底地形.底質及び海況等を調査した。生物相調査で魚類55種、藻類22種が採集された。イセエビ・フクトコブシの体型調査を行った。

研究要報127(1976.3)

127.pdf [6456KB pdfファイル]