水質分析室・水質研究室

 都内の河川は工場廃水・都市下水・し尿浄化槽排水により近年水質汚濁が進んでいるので、水産行政の指針とすると共に水質保全に関する諸問題解決の資料とするため1960~1961年、年4水質調査を実施した。調査河川は多摩川・江戸川・中川・荒川放水路・隅田川・石神井川・神田川・目黒川・呑川とそれぞれの河川の支流である。
 PHは工場廃水の多い新河岸川・隅田川上流・綾瀬川は酸性で、その他は中性である。溶存酸素は多摩川・江戸川の上流その他数河川を除き5.0ppm以下である。C.O.Dも前記の河川とほぼ同様で一部を除き、ほとんどが5ppm以上で、都内を貫通する河川の値は非常に高くなっている。
 NH4-NもC.O.Dとほぼ同様の傾向を示す。

研究要報36(1963.3)

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