古瀬・梶沼・船見・田中・佐々木・河内・長谷川・古井戸・松原

 都市下水・工場廃水を汚濁源とするものの実態観察のため小河川である呑川をとりあげて水質分析を行った。1958年4月より1960年6月まで2年間連日調査した。
 水質の季節変動で特記すべきものは、0は水温上昇と共に減少し、夏は無酸素状態が続く。
 CODは1958年春から初夏に高く、9~10月に小となり、11月から急増傾向があったが、1959年は年間大体等しく変化は少なかった。
 各成分の相関関係をみると水温と溶存酸素は負の相関、水温と沃素消費量は正の相関、溶存酸素と沃素消費量は負の相関、透明度と沃素消費量も負の相関、CODと沃素消費量は旬平均をとれば正相関となる。
 降水量と水質変動は少量では余り影響なく、降雨初日に汚濁が激しくなる傾向がある。
 呑川と5号基点(羽田州沖)の関係は、水温は相関があり、溶存酸素はない。沃素消費量1958年はあり、1959年はない。CODは、1958年はあり、1959年はややあった程度である。

研究要報28(1961.3)

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