草苅ほか(大島分場)

 沖合定線調査は(51年度)欠測3,(52)欠測1点、方法は例年どおり。沿岸定線調査は(51)欠測31,(52)欠測20点、方法は例年どおり。
 海況(51)黒潮の動勢は6~11月間安定したA型で12~1月冷水塊の中心が西に移動し、Asに近い海況となり、2月後半より曲り込みがなくなった。(52)5月後半より紀州沖冷水塊が黒潮をはさんで南北に2分した。8月からN型となり3月まで経過した。
 卵稚仔は(51)今回沿岸で新たに12種が確定され、(52)は7種であった。卵稚仔の採集量の経年変化を検討した。
 主要魚種の漁況:マサバ(51)一都三県の水場が90,300トンで1970年以降最高。(52)154,000トンとさらに上回った。ハマトピウオ(51)205万尾で過去10年の平均的な漁で銭州~神津島、三宅島で好漁であった。(52)初漁期は悪かったが3月中旬以降良くなり、249万尾で10年平均を50万尾上回った。クサヤモロ(51)八丈島で860トンと史上最高を記録した。(52)644トンで例年を25%上回った。両年共に八丈島では漁獲制限を行った。

研究要報144(1980.3)

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