伊藤・山口
 ノリひびに付着するケイソウは「よごれ」とよばれノリ生産を左右するほど重大要因であるので、これらの生態を調査した。
 羽田飛行場沖合の定点において、ノリ網の張込み水位を勘案し、5層に割竹を水平に設置し、15日ごとに交換してこれらに付着したケイソウを1年間調べた。
 付着ケイソウは秋期から冬期にかけて高い密度がみられ、この時期はMelosiraが優占し、冬期から夏にかけてNaviculaが、初夏に一時Achnanthesが優占種となる。春期には最低の密度を示した。付着ケイソウと外囲条件との関係は、水温・比重では明らかな関係はみられず、干出時間はこれに比べると関連性が強い。

研究要報27(1960.12)

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