清水・原・斎藤

 奥多摩分場おいて1956年以降ヤマメの増殖研究を続けてきた結果、卵から親魚まで自給できるようになったので、その飼育経過について報告した。
 飼育水温は最高22.4℃、最低2.1℃となっており、採卵の最適期は10月下旬~11月中旬で、水温は平均14.8~9.0℃である。
 採卵は普通の搾出法で洗卵せず媒精後清水を加えて、堅型ふ化槽に収容する方法で行った。1956年より1960年までは親魚を天然河川に依存していたが、1961年以降は親魚の養成が可能となり、これによる採卵が可能となり採卵数も増加した。
 餌料はニジマスと同じ餌料を使用した。0年魚の飼育(1963年採卵魚)の結果、不明減耗の他「鯛ぐされ」のためへい死がみられた。採卵前後の親魚のへい死は採卵後の旱のへい死が多かった。

研究要報51(1966.6)

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