内湾調査令和3年3月 アカクラゲ(強毒につき注意)

内湾調査令和3年3月 アカクラゲ(強毒につき注意)

3月の小型底曳き網による調査では、三枚洲(図1、 St.4)でアカクラゲChrysaora pacifica(写真1)が1個体採集されました。本種は平成31年4月以降の採集は確認されていませんので、約2年ぶりの採集になりました。触手に触れると、毒で痛みや炎症を引き起こすので、潮干狩りや浜遊びをする際には、アカクラゲに十分注意しましょう。本種の湾奥での出現傾向をお知らせします。

平成23年から令和2年の過去10年間において調査場所全体(図1、St.1~5)での本種の採集数は0~4(個体/年)の範囲で推移しました(図2)。また、月別では3、4、5及び7月に採集され、各月の平均採集数は0.1~0.6(個体/月)でした(図3)。場所別では全地点(図1、St.1~5)で採集され、各地点の年平均採集数は0.1~0.4(個体/年)でした(図4)。

以上の結果から、本種は時期的には春から夏にかけて、場所よっては採集数のバラツキがあるものの湾奥に広く出現したことが確認できました。今後も本種を東京湾奥で見かける機会があるかもしれませんが、くれぐれも触らないようにお気を付けください。

図1 調査地点図

図2 アカクラゲの年間採集数の推移

(平成23~令和2年の10年間)

図3 アカクラゲの月別平均採集数

(平成23~令和2年の10年間の平均)

図4 アカクラゲの年間の平均採取数比較

(St.1~5における平成23~令和2年の10年間の平均)

写真1 アカクラゲ(St.4、傘径6㎝)

内湾水質調査結果 令和3319

このカテゴリー内の他のページ