内湾調査令和5年1月20日 最近12年間の底層DOの推移

内湾調査令和5年1月20日 最近12年間の底層DOの推移

島しょセンターでは東京湾奥の5か所(図1の St.1~5)で毎月水質調査をしています。今回は、水質測定項目のなかでも、底層の生物の生存に大きく影響する底層の溶存酸素濃度(DO)の最近12年の推移についてお知らせします。

12年間の推移(図2)をみると、多摩川の河口に近い羽田洲(St.1)ではDO(㎎/L)は2を下回ることがなく、他の場所に比べて底層の生物にとって良い環境でした。これに対して羽田沖(St.2)、15号地(St.3)、三枚洲(St.4)及びお台場(St.5)では夏~秋に散発的に2を下回り、底生の生物にとって厳しい環境となることがありました。特に、St.5は最近の2年は連続で夏場に0に近い値を示し、極めて厳しい状況にあったことが窺われます。

DOは、気象の変化、植物プランクトンの大量発生や大量死、貧酸素水塊の侵入等の様々な条件によって急激に低下することがあります。その結果、底層が貧酸素状態になると、そこに生息する魚類やその他の生物の生存が著しく脅かされます。当センターでは今後とも、底層のDOの推移に注視していきます。

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図1 調査地点図

図2 場所別底層DOの月推移(平成23年~令和4年)

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内湾水質調査結果 令和5年1月20

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