内湾調査令和7年2月12日 オワンクラゲとカミクラゲ

内湾調査令和7年2月12日 オワンクラゲとカミクラゲ

内湾調査では多くの場合2月に最低水温を記録します。2月12日の内湾調査では、すべての調査地点で表層水温は10℃を下回り、今年度最低水温となりました。

今回の調査では、St.4でオワンクラゲAequorea coerulescens(図2)が、St.2でカミクラゲSpirocodon saltatrix(図3)が採取されました。

内湾調査では、クラゲはミズクラゲやアカクラゲ、あるいはクシクラゲの仲間が主に見られますが、オワンクラゲとカミクラゲが採取されるのは珍しいです。

オワンクラゲは単独で発光する蛍光タンパクを持つことが知られており、紫外線を当てたり、刺激を与えると光るそうですが、微小な光であるため、日中の調査では確認することができませんでした。

カミクラゲは、海中を漂う姿が髪の毛をなびかせているように見えることから、この名称がついたとされています。傘の縁に触手が伸びる基部がいくつかあり、そこから何本もの触手が束ねられる様に伸びています。また、触手の基部をよく見ると、幾つかの点が見えます。これは眼点と言い、光を感じ取ることができると言われています。

東京湾奥調査地点図.png

図1 調査地点図

 

R070212オワンクラゲ.png

図2 St.4で採取されたオワンクラゲ。

 

R070212カミクラゲ.png

図3 St.2で採取されたカミクラゲ。
触手の基部に眼点が見えるほか、透けて見える内臓の形が特徴的。
外側の網目状に見える部分は水管で、中央部の渦巻き状の部分は生殖巣。

 

令和7年2月12日内湾水質調査結果

R070212.png

このカテゴリー内の他のページ