内湾調査令和7年9月4日 海藻でも海草でもなく、水草

内湾調査令和7年9月4日 海藻でも海草でもなく、水草

今回は前日までに大雨が降った影響でゴミが多く流されており、それらが網に入ったりしました。ただ、その影響もあってか、普段は見られない珍しいものがいくつか見られました。

まず、St.3では、オオカナダモやマツモといった、淡水の水草が大量に採れました(図2)。St.3は荒川の河口に位置しており、大雨によって上流から流れてきたと思われます。St.3の底質を採集すると、有機物が多くヘドロ化していますが、こうした流下物が丁度集まって沈む場所であるためだと考えられます。St.2では、曳網にミノウミウシの仲間(図3)が入りました。それぞれアカエラミノウミウシSakuraeolis enosimensis、カスミミノウミウシCerberilla asamusiensisと同定されました。ミノウミウシという名前の由来にもなっている突起が特徴的です。ミノウミウシの仲間は、東京湾では干潟等で採集される事が知られていますが、普段の曳網調査で入ることは、ウミウシの仲間を含めても殆どありません。

また、毎年、5月と9月には普段の仔稚魚調査に加えて、海底の泥を採集して行う、底質調査を行っています。こちらでは、St.1から4まで、5月以上にアサリが多数採集された(図4)ほか、テッポウエビAlpheus brevicristatus(図5)がSt.1で採集されました。

9月13日には、5月に引き続き、お台場でベイクリーンアップ大作戦が行われ、島しょ農林水産総合センターは、お台場海浜公園にて曳網による採集と、生物観察会を行いました。

こちらも前述の大雨で砂浜が削られたりしていましたが、今回はマハゼやヒメハゼ、ニクハゼ等のハゼ類が多く採集されたほか、全長10cm程度のイシガレイKareius bicoloratusが採集されるなど、多くの生物が採集されました

東京湾奥調査地点図.png

図1 調査地点図

  

R070904St3水草(マツモ・オオカナダモ).png

図2 St.3で網に入ったマツモやオオカナダモなどの淡水性水草類。
他には、ホテイアオイと思しき水草も海上で浮かんでいました。

 

R070904St2アカエラミノウミウシ.jpgR070904St2カスミミノウミウシ.jpg

図3 アカエラミノウミウシSakuraeolis enosimensis(上)

カスミミノウミウシCerberilla asamusiensis(下)

底生性の生物が曳網に入ることはありますが、ウミウシは滅多に入りません。

 

R070904St1,2アサリ.png

図4 St.1(左)とSt.2(右)で採集されたアサリ。
アサリは貝殻の色や模様に個体差が多く、様々な形が見られます

 

R070904St1テッポウエビ.png

図5 St.1で採集されたテッポウエビAlpheus brevicristatus

 

R070913台場ギマとか.jpg

R070913台場マハゼ、ニクハゼ、ヒメハゼとか.jpg

図6 お台場で採集された様々な魚類。

浅場は大型の魚類が入りづらいため、ハゼ以外は幼魚が目立つ。

R070913台場イシガレイ.jpg

図7 イシガレイKareius bicoloratusの幼魚。

 

令和7年9月4日内湾水質調査結果

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